有限会社 絵映舎(かいえいしゃ)はアニメーション映画、美術監督の山本二三(にぞう)が作った美術スタジオです。 30余年に及びアニメ制作の第一線で活躍する、確かな技術と豊かな表現力は 、国内外から高い評価を得ています。
生命力を感じさせる草花や、表情豊かな山間の風景、海や川、雲の自然表現に特に定評があります。
アニメーションの他にも、ゲームや内装、アプリなども手掛けています。2011年に神戸で開催された「日本のアニメーション美術の創造者 山本二三展」 は来場者約85000人と好評を博し、同展示は以降も全国を巡回中です。
■山本二三 プロフィール
1953年6月27日、長崎県五島市出身。
中学卒業後、岐阜県の夜学高校で建築を学んだ後上京し、
美術系専門学校在学中からアニメーションの背景画の仕事を手掛けるようになる。
テレビアニメーション「未来少年コナン」(1978)で自身初の美術監督を務め、
以降、「天空の城 ラピュタ」(1986)、「火垂るの墓」(1988)、「もののけ姫」(1997)など、
美術監督として数々の名作に携わった。
近年では、フジテレビ系土曜プレミアムにて放送された「ミヨリの森」(2007)の監督、
NHK総合の環境特番のひとつとして放送された「川の光」(2009)の美術監督を務める。
迫力ある独特の雲の描き方でも知られ、ファンの間では「二三雲」と呼ばれている。
また、「時をかける少女」(2006)で第12回AMD Award'06大賞/総務大臣賞を美術監督として受賞。
そして2011年、神戸ビエンナーレ2011 プレ・イベント「日本のアニメーション美術の創造者 山本二三展」が
神戸市立博物館で開催され、来場者約8万5千人と好評を博し、以降も全国の巡回展を予定している。
2018年には五島市に「山本二三美術館」がオープンした。
出身地の五島列島を100点描くライフワークの作品群「五島百景」が10年をかけて2021年に完成した。
著書多数。近著に「五島百景 画集」がある。
2023年(令和5年)8/19、胃癌のためこの世を去る。享年70歳。
亡くなる数日前まで故郷五島の民話「堪次ヶ城」の漫画を描き続け、
完成まであと1ページを残して約120ページの下書きを描き上げた。